野良の贈り物

「すいません。お寺の前のツツジの植え込みに怪我をした犬が入りこんでます。うちの子供が心配していて…」

会議を抜け出して大雨の中、懐中電灯を持って犬探し。
犬博士Fさんと犬を飼っているIさんも賛同してくれた。

電話がなければ気付かないような場所に犬はいた。
Fさんは何故か「チャッピー、チャッピー」と連発している。

懐中電灯に照らされた野犬は足のところの肉が見えている状態。
あたりはものすごい異臭(超獣臭)に包まれていた。
出血はないようだ。雨宿りしているだけなのかもしれない。博士いわく
「死ぬような状態ではない。足に怪我をしているが出血がないので大丈夫だと思う」とのこと

病院も閉まっている。保険所は月曜まであかない。
最悪の条件が全て揃っていた。

ウーウーと低い声で唸る野犬。雨宿りしている犬は可愛いと勝手に思っていた自分は馬鹿だった。

闇と雨と怪我と獣臭と会議の5重奏がなんともいえないどす黒い気持ちにさせた。

釣り番組を見ながら、肉をばくばく食い、怪我をした犬は可哀そうと言放つ。
雑草をズコズコ抜きながら「お花は綺麗ね」とぼやく。
「命を大切に」と言いながらゴキブリをたたき殺す。

全ての命を自分の都合で考える。それが僕の「中の人」

そう考えると湿っぽくなってきた。お空も心もゲットウェト!
とりあえず朝まで様子を見ることにした。

朝になると雨はあがり犬は姿を消していた。残ったのは罪悪感と安心感。

そして…

ひとかけらの糞。
by bongu04200420 | 2008-06-22 03:08

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