水草行進曲

ひょんなきっかけで金魚を買うことになった。
生き物を買うからには命を預かる責任が生じてくる。本やインターネットで金魚の種類、病気、飼育方法、歴史を勉強する日々が幕をあけた。

その中で一つ気づいたこと。金魚と水草の関係はおもしろい。

必要とする空気が違う。金魚には酸素が必要だが水草は二酸化炭素を必要とする。好む砂も水質も違う。金魚好きの人なら常識だが,金魚が病気になったときに塩水浴(濃度0・05%)をさせると大抵の病気は治るのだ。この塩水浴も金魚は気持ちいいのだが水草にとってみればたいそう迷惑な話だ。

反対に、水草の成長に必要な太陽(ライトでも可)の光は魚にとってはさほど嬉しくなさそうに見える。この相反する性質をもつ二つの生き物が同じ水槽の中に同居しているのだ。

しかし、金魚は水草で遊んだり、食べたり、卵を産んだりする。
水草も金魚の糞を栄養素として成長を助けられている一面をもっている。

怨憎(おんぞう)会苦(えく)という言葉がある。嫌いな人とも顔を合わせねばならぬ苦しみのことをいうのだが、助け合いながらも相反する性質をもつ水草と金魚を考えながらこの言葉の深さを考えさせてもらった。

金魚にいいことは水草に悪い
水草にいいことは金魚に悪い
でも同じ水槽の中
あの人にいいことは私に悪い
私にいいことはあの人に悪い
でも同じ大地の上
大きな願いの中、共に生きている。

釋慈顕


(2006年9月『永照寺だより』より)
by bongu04200420 | 2007-12-29 13:08

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