あたまかくしてはげかくせず

学生時代「はげかくし坊主」というあだ名の先輩がいた。
はっきり年齢を聞いたことないけど、おそらく当時26歳位だっただろう。

「髪がのびると禿げがばれるので、坊主にして禿をごまかそうとしとんやない?」と僕らの軍団はもちまえの嗅覚で姑息なハゲ隠し行為に目を光らせていた。

眉毛は結構濃いめで

「なんかあったら俺んとこきんしゃい」という西郷ドン的な一面も持ちあわせていた。
犬を居酒屋の外につないで焼酎を「生(き)」のまま飲んでいたとかいなかったとか……

やはり不当なことをするのには労力がいるもので「ハゲ隠し」をするのはメンテナンスを怠ってはならない。

ある時期、「これくらい大丈夫やろ」という油断から悲劇はおこった。

髭やもみあげもボーボーでワイルドさを増しているにも関わらず、おでこから真ん中がおいてけぼりをくらっているではないか。
まわりの同級生たちはグングン背がのびているのに、なんで俺だけのびんのよ。センターやのに~

目に見えるドーナツ化現象!

みんな薄々、勘付いていたことだったが、こうもあからさまになるとは。寂しさがこみあげてきた。
「はげかくし坊主」というあだ名すら成立しなくなっていた。

禿は隠してはいけない。堂々としていればいいのだ。俺も将来禿げたなら「老の証」と胸を張って歩こうと思う。

彼の手には錠がかけられ、大勢の記者の前を通り過ぎて行った。

メタセコイヤの木に泊まった優しいツクツクボウシが「ツクツク帽子」と言いながら、その小さな身体で、そっと彼のハゲを隠そうとした。

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【うまくいった禿隠しの例】
by bongu04200420 | 2011-07-21 15:37

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